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白浜
【しらはま】


旧国名:筑前

(中世)南北朝期から見える地名。筑前国宗像(むなかた)郡のうち。南北朝期の宗像宮年中神事目録には「白浜」の地名があり(神道大系神社編宗像),明応9年4月5日の宗像社社領注文にも「白浜」が見える(余瀬文書/大分県史料25)。当地は宗像社の神領の1つであり,天正3年のものと推定される11月15日の宗像氏貞安堵判物では,宗像大宮司の被官吉田彦三郎が「内浦郷并白浜代官職」を安堵されている(吉田文書/宗像郡誌中巻)。天正6年6月1日の宗像第一宮御宝殿置札には,「博多津廻船白浜沖之瀬仁馳揚之荷物寄置」の記載があり,同年6月1日の第一宮御宝殿御棟上之事置札の「諸領中人夫之事」では,「大島・泊・白浜」が一手に編成されている(神道大系神社編宗像)。なお,天正10年7月4日の両島検麦注進状には,泊島と白浜の麦高が記載されており,両所で2石6斗4升が御蔵納とされている(嶺家文書/県史資料2)。白浜は,玄界灘に浮かぶ玄海町地島の豊岡に比定され,泊とともに集落を形成している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7211915