100辞書・辞典一括検索

JLogos

13

次田郷
【すきたのごう】


旧国名:筑前

(古代)平安期に見える郷名。「和名抄」筑前国御笠郡四郷の1つ。「地名辞書」は「スキタ」「スイタ」両様に訓む。長岡郷とは山を隔ててその北に接し,御笠郷の西に位置する。当地の次田温泉は奈良期から知られており,大宰帥大伴旅人は「次田温泉」に宿して「湯の原に鳴く蘆鶴は吾がごとく妹に恋ふれや時わかず鳴く」と歌を作っていることが「万葉集」巻6に見えている(古典大系)。「散木奇歌集」によれば,大宰帥源経信が大宰府で薨じた時にその子の源俊頼が詠んだ歌の詞書に「次田の湯」とあり(群書15),「梁塵秘抄」に「次田の御湯の次第」とうたわれている(古典大系)。「地名辞書」は,現在の筑紫野市二日市・紫・上古賀・武蔵・塔原・杉塚一帯に比定している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7212086