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大将陣山
【たいしょうじんやま】


嘉穂郡の桂川町と穂波町の境界にある丘陵性の山。標高112.4m。遠賀川地溝帯が沈水していた時代に堆積した新生代古第三紀層が,その後,100m前後も隆起し,遠賀川・穂波川に挟まれて忠隈・碓井・土師など丘陵となった。大将陣山もその1つで,砂岩泥岩からなり,石炭層を含む。山の東側では,褶曲による小規模な向斜・背斜構造を見ることができる。山一帯約8万2,000m(^2)にはウメ・サクラ・ツツジが植えられ,昭和51年,都市計画法に基づいて公園の指定を受け,年々整備が進む。山名の由来について「嘉穂郡誌」は,藤原純友の乱に際し,純友追討のために下向した源満仲が兵陣を布いたことにちなむと記し,純友が陣した地を宝満岳とする。しかし,実際には,征討軍に加わったのは満仲の父経基で,純友が陣した地も博多であった。「穂波町誌」では,他町にない伝説が穂波町にだけ残るのは,純友の乱の関係者がこの地に来たとも考えられるとする。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7212287