立花口
【たちばなぐち】

旧国名:筑前

立花山の北東麓に位置する。西の丘陵地帯から青柳川が流れ出る。立花山は古くは二神山といわれた信仰の山で，立花とは最澄が唐より持ち帰った樒の杖を立て掛け，それが生長したので名付けられたという。立花山には大友氏が築城，戦国期には島津勢と立花宗茂が戦った立花城があったが，黒田長政入部によって取り壊された。立花口とは，大手門のあった地であるからという。また，最澄が延暦年間に開いたという独鈷寺があり，古くは山一帯が仏教の道場で36の坊があったという（続風土記）。
【立花口村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【立花口(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7212552