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立岩遺跡
【たていわいせき】


弥生時代の墓地を含む大集落遺跡。飯塚市立岩などに所在。旧嘉麻郡に属する嘉穂盆地の中心部,穂波川が遠賀(おんが)川に合流する地点の東方1.3kmに位置する。昭和38年,採土工事の際に発見,同40年までに3次の発掘調査が実施され,甕棺墓40・土壙墓1・袋状竪穴26などが確認された。副葬品としては前漢鏡10面のほか中細銅矛・鉄戈・鉄剣・鉄矛・鉄刀子・鉇・硝子製管玉・貝輪などが発見され,ほぼ埋葬された状態で学術調査されたことは初めての例として注目された。当遺跡は当時における指導的役割を果たした集団の存在を示唆し,その後の弥生時代研究の指針ともなった。出土遺物は国重文として市立歴史資料館に保管・展示されている。福岡県飯塚市立岩遺跡調査委員会編「立岩遺跡」(昭和52年)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7212567