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田町
【たまち】


旧国名:筑後

(近世)江戸期~明治初期の町名。柳川城下の1町。城下のうちであるが,町名が示す通り,水田があった。「柳河明証図会」には,当町は,「川にそふて松並木の土手あり,此通り正段島につゞく」とある。この松並木は,江戸期~昭和7,8年,沖端川が外城(郭)の北を西流する堤防沿いにあった。同川を下り,有明海に出て,長崎・大坂・江戸へ米・麦・辛子などの年貢を廻送する河港をもった藩蔵の1つとして田町蔵所があった。同蔵所には蔵が7棟あり,蔵目付1・蔵役2のほか下役がいた。同蔵跡は現在は水田となっている。また,当町の河川敷辺りは,現在は葭野になっており,御蔵浜という。元禄年間,外小路(現新外町)にあった浄土真宗大谷派白指山西琳寺を当町の西に移した米蔵の跡地に移転。同寺の東側には藩の牢屋があった(柳川の歴史と文化)。明治初期筑紫村の一部となる。現在の柳川市筑紫町のうち。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7212631