田町村
【たまちむら】

旧国名:豊前

(近世)江戸期～明治20年の村名。豊前国企救(きく)郡のうち。板櫃川下流右岸に位置する。地名は，小倉城下の田町から出作していたことに由来するとみられる。小倉藩領。今村手永に属す。「人畜改帳」「正保国絵図」には村名は見えない。村高は，「元禄国絵図」135石余，「天保郷帳」391石余，「旧高旧領」249石余。夫役高は，文化５年165石余（企救郡役目高指引帳）。万延年間の村況は，田３町・畠22町６反余，物成87石，銀小物成10匁余，居家０（企救郡各村覚書）。明治10年頃の村域は，東西22町・南北７町，田13町５反・畠23町１反・宅地１町１反・山林８町８反（豊前村誌）。同17年の戸数30・人口145。同20年板櫃村の一部となる。なお当地域は，現在の小倉北区金田３丁目付近で，ＪＲ小倉工場付近に比定される。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7212634