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寺町
【てらまち】


旧国名:筑後

(近世~近代)江戸期~現在の町名。江戸期は久留米城下の1町。城の南東方,城下の東辺に位置し,南は通町,北は櫛原村に接する。元和7年~明暦3年,有馬氏により21か寺が創建または移転させられた(石原家記)。当町の成立は,城郭防衛のための前進基地的な配置によるという(久留米市史)。南北にほぼ直線状の町並みで,北端に番所があった。地内の寺院には,寛政年間に自刃した高山彦九郎を埋葬する遍照院,明治2年に公武合体派の執政9名が切腹を命ぜられた徳雲寺などがある。明治4年の旧久留米藩農兵の暴動の際は兵が宿営,同10年の西南戦争では負傷者の収容所に寺をあてた。同17年の戸数53・人口213。同22年久留米市の町名となる。大正5年,南部の寺院境内地に新設の市道に三井電気軌道(現西鉄)が開通。同14年戸数88。維新後,子院などを整理,現在の寺院数は18で,うち浄土宗5・日蓮宗3・真宗4・禅宗4・真言宗2である。昭和57年一部を蛍川町に編入し,通町の一部を編入。同年の世帯数166・人口497。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7212916