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東光院
【とうこういん】


福岡市博多区吉塚にある寺。真言宗。瑠璃光山薬王密寺と号す。本尊は薬師如来。寺伝によると大同元年最澄の開基で,堅粕山薬王寺と称する天台宗の寺院であったという(筑陽記)。鎌倉期には禅宗に転じ,承天寺の末寺であった。「太宰管内志」には「大檀那武衛将軍 沙弥道鎮近江守平満家 勧進沙弥宗通 峕応永二十年癸巳四月十六日敬白」の紀年銘を有する当寺洪鐘の銘文が記されている。天文5年,沙門道教が諸堂を修造し(筑陽記),正保4年黒田忠之(福岡藩2代藩主)が再興し,以後真言宗に転じ,京都仁和寺末となったが,戦後独立して単立となる。昭和49年,寺地・建造物・寺宝など一切が福岡市の管理とされ,寺宝は市美術館へ移され東光院仏教美術室に陳列されている。国重文の仏像類は,木造薬師如来立像(藤原期作),木造阿弥陀如来立像(鎌倉期作),木造日光菩薩立像(鎌倉期作),木造十二神将立像(南北朝期作)・木造薬師如来座像(藤原期作),木造十二神将立像(藤原期作),金剛力士像(南北朝期作)などで,県文化財として絹本着色十二天像(室町期作)などがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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