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床川
【とこがわ】


旧国名:筑後

(中世)南北朝期に見える地名。筑後国御井郡のうち。筑後平野の北部,筑後川の河道に比較的近い所と思われる。地名の由来は川底の浅くなった所の意か。南北朝期に床川の戦は2度見えるが,最初は建武3年5月1日,足利尊氏東上直後に蜂起した菊池武敏らを仁木義長が迎撃した時。2度目は観応3年(正平6年)9月29日に足利直冬・少弐頼尚の連合軍と鎮西探題一色範氏の軍とが会戦した時。前者では石志良覚軍忠状(石志文書/南北朝遺620)に「筑後国土古河」と見え,後者については探題方では「床河合戦」(斑島文書・有浦文書/同前3021・3239・3362),直冬方では「河北合戦」「河北庄合戦」などと称している(竜造寺文書/同前3276・3292)。河北荘内の筑後河岸と思われるが,比定地は未詳。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7213064