泊
【とまり】

旧国名:筑前

16世紀後半に明で編まれた百科事典「図書編」日本国序にある多売利は当地のことと考えられる（文淵閣四庫全書子部276）。可也山の東方，泉川右岸に位置する。往古，当地に唐船が停泊したと伝え，地名もこれに由来するという（続風土記）。地内には弥生時代の疋田遺跡・泊遺跡や大日山古墳・泊古墳などがある。中世の泊城跡は泊中務少輔鎮家のものと伝える（続風土記）。曹洞宗観喜山桂木寺は，永禄初年，庵金和尚の開基。大日寺跡は，天慶４年空也上人が創立したと伝える寺跡である（同前）。
【泊村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【泊(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7213090