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豊津県
【とよつけん】


(近代)明治4年7月14日~同年11月14日の県名。廃藩置県により豊津(旧小倉藩)藩領(田川・京都(みやこ)・仲津・築城(ついき)の4郡と上毛郡の内)をもって成立。旧藩主であった知藩事小笠原忠忱は東京府貫属となった。すでに戸籍法による区制は明治4年4月に発布されていたが,豊津県での実施は同年9月5日となり県内317町村浦を44区に分け,各区に戸長を置いた。中央政府からの令・参事の就任はなく,旧藩の役人によって県治が執行されていたようである。廃藩置県で豊津藩知事を免官になった旧藩主小笠原忠忱が,明治4年9月19日東上のため京都郡沓尾浦から出港するが,このとき田川郡内では農民一揆が起こり,村役人や富豪などの家の打壊しが行われた。明治4年11月14日中津県・千束(ちづか)県と合併し,小倉県となり,県名は消滅。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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