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豊山八幡神社
【とよやまはちまんじんじゃ】


北九州市八幡東区春の町4丁目にある神社。旧県社。祭神は神功皇后・応神天皇・仲哀天皇・兎道皇子。起源は明らかではないが,社伝に神功皇后が前田村(八幡西区前田)に陣営を設け,のち推古天皇の時に八幡宮を創建したという(続風土記付録)。もとは前田村の貴船田にあったが,のち当地に遷され,小倉荘の鎮守として小倉八幡宮と称していた。小倉荘が石清水八幡宮領となった時,勧請されたものであろうか。中世には,当地方に勢力があった麻生氏の尊崇を受け,さらに大内氏の保護もあったという。永禄年間に火災で焼失し,大友氏に神領を没収されて,衰微したという。神主は,古代この地域を支配した岡県主の子孫と称する波多野氏で,古来黒崎春日神社を兼務した。文禄2年9月枝光村に当社を勧請して枝光村・戸畑村・中原村の氏神とし,のち前田村・大蔵村にもそれぞれ勧請されて氏神とされ,この地域一帯は八幡宮を産土神とするため八幡の地名が起こった。兎道皇子にちなむ皇子面という古代面を現蔵する。例祭は10月10日,11日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7213141