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鳥野神社
【とりのじんじゃ】


直方市頓野にある神社。旧県社。祭神は保食神・天照大神・月読大神。かつては福地権現と称し,現在も福地神社と通称する。「筑前国続風土記」によれば,以前は豊前・筑前両国の国境にそびえる標高900mの福智山の頂上にあった福智権現を人々の参詣の便を考えて,明暦年間筑前国内小磯(当社)と豊前国田川郡上野村に分けて下ろし祭ったものという。福智権現は,福智山を山岳霊場として養老7年に開いた釈教順(彦山中興の法蓮の弟子)が,天武天皇の元年に霊験を得て創祀したものという。福智山は,豊前国上毛郡の松尾山とともに彦山霊仙寺の末寺として彦山修験道の中心地の1つであった。彦山派修験においては,秋の峰入りは金剛界の福智山より胎蔵界の彦山へ行われていた。近世に入っては直方藩主黒田氏の保護が厚かった。明治期に入って鳥野神社と改称。例祭は4月12日と10月12日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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