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中伊田村
【なかいたむら】


旧国名:豊前

(近世)江戸期~明治20年の村名。豊前国田川郡のうち。遠賀(おんが)川支流の彦山川中流右岸に位置する。享保年間に上伊田村から分村して成立したというが(豊前村誌),郷帳類では当村名は見えず,幕府に対しては上伊田村1か村として書き上げられていた。明治初年までに正式に上伊田村から分村したとみられる。小倉藩領。伊田手永に属す。地内を添田・直方(のおがた)に至る街道と,香春(かわら)・筑前綱分に至る街道が交差し,当村はその沿道に発達した。江戸期に西方丘陵において採炭が始まり,石炭は彦山川を経て遠賀川河口に川下げされた。地内に伊田3か村の総社であった風治八幡神社がある。また,僧最澄の開基と伝える古刹成導寺があり,はじめ天台宗,のち曹洞宗に改宗。境内には白鳥神社がある。明治初期の戸数91(寺1・社1・農85・商2・工2)・人口405(男212・女193),反別は田71町・畑13町・山21町,物産は米890石・麦80石・櫨3,000斤・石炭51万斤(豊前村誌)。明治20年伊田村の一部となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7213180