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幣の松原
【にぎのまつばら】


糸島郡志摩町の芥屋と野北を結ぶ松原。約6kmの弓状海岸砂丘上の松原で,可也の松原ともいう。江戸期,貝原益軒が神を拝したような見事な松と称賛したことにちなむという。玄海国定公園に含まれる景勝地で,火山の山脚を境に,北を野北海岸(野北浜),南を幣の松原(幣の浜)とも呼ぶ。砂丘の幅は300~500m,基盤の花崗閃緑岩を覆い,比高約5~10mの崖を形成。松林は玄界灘からの北西季節風を避ける防風保安林でもあり,中央部の新川河口には草炭が分布。近年,砂採取の跡地はタバコやダイコン畑に利用される。昭和56年,幣の浜などの砂鉄を利用したと思われる奈良期の製鉄跡八熊遺跡が発見された。松原の西端に国天然記念物の芥屋大門(海食洞)がある。松原一帯にはゴルフ場・フラワーセンターなどがあり,また幣の浜はサーファーでもにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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