白山城
【はくさんじょう】
中世の山城。宗像(むなかた)市大字山田に所在。孔大寺山から南西に延びた白山の山頂部に東西35m×南北30mほどの本丸跡が所在。その東方に二の丸・出丸などが配され,土塁の一部が残る。鎌倉初期に宗像大宮司氏家によって創築され,同氏の本城になり(続風土記),建武3年に九州へ落ちて再起を期す足利尊氏を大宮司範氏がこの城に迎えたと伝える。廃城時期は定かでないが,「宗像軍記」などによれば,天文21年頃に大宮司を継いだ氏貞は,永禄4~5年に赤馬蘿ケ岳(赤馬山)城に本拠を移し,天正14年に病没して大宮司の正統は絶えたというから,この間に廃城となったものであろうか。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7213779 |