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白山多賀神社
【はくさんたがじんじゃ】


京都(みやこ)郡苅田(かんだ)町山口にある神社。旧村社。祭神は伊邪那岐命・伊邪那美命・豊玉比売命。神仏分離までは修験道の霊山で彦山六峰の1つ。旧称を白山権現,寺号を普智山等覚寺と称していた。江戸期撰述の普智山縁起・普智山等覚寺記・普智山等覚寺来由等はいずれも天平6年東大寺恵空上人の開山,天長7年涅槃上人の再興,天暦7年谷之坊覚心による修験道の創始を伝えている。盛時には300の僧坊があったといわれ,豊前修験道の一角をなしていたが,応永年間の戦乱で荒廃し,近世期に細川氏・小笠原氏の援助で法会式が復興した。幕末期には46坊を数えていたが,修験宗の廃止で山伏の大半が帰農または離山し,白山権現は白山神社として存続,大正7年無格社多賀神社を合併して現社名に改称。4月19日の祭礼には修験道時代の幣切りを伴った柱松の神事が継承されており,「等覚寺の松会」として県無形民俗文化財に指定されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7213780