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花ノ木堰
【はなのきぜき】


直方(のおがた)市植木にある堰。遠賀(おんが)川の支流犬鳴川左岸で取水。遠賀川西側一帯を灌漑する堰で,東側は岡森堰が灌漑する。明暦2年,植木中島橋の川上に仮井堰を築いたことに始まり,2年後の万治元年,現在の地に築堰。その後,再三改築・改修が行われ,花ノ木堰を水源とする延長10kmの山田川は,鞍手郡鞍手町,中間市,遠賀郡遠賀町の1,200haを灌漑した。筑豊の石炭採掘により,堰は微粉炭で埋没したが,昭和46年から改修工事が行われ,同50年3月に巻上式ゲート堰が完成した。堰の近くには樹齢1,000年と推定される県天然記念物の大イチョウがあり,明治期まで石炭を運搬した,かわひらた(川艜)の航行の目標になったという。そばには明暦2年築造の堰の,縮小模型がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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