馬場
【ばば】
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旧国名:豊前
貫山の東に連なる高城山の東麓に位置する。地名の由来は,「豊前国志」に宇原神社の「神事行幸,大馬場ノアル故」とあり,矢鏑馬の馬場にちなむと思われる。平安中期に宇佐弥勒寺領宇原荘があるが,これは宇原神社にちなむもので,当地付近にあった。宇原社が南原村字浮殿から現地に移って来たのは寛治4年という(京都郡誌)。同社の故地であり,現在の同社の神幸の御旅所である浮殿は祭神のウガヤフキアエズの命を産んだ地とされ,周辺は神話の舞台(神代帝都考)。毎年10月2日の祭礼は今でも苅田神事とよばれてにぎわうが,もと本宮であった内尾山にある通称内尾薬師(神代帝都考)の洞窟も昔から景勝の地として有名。小笠原氏小倉藩2代藩主忠雄の参拝などもあり,旧暦正月8日の薬師如来(県文化財)の初縁日には小倉城下などからの参拝者が多かった(小倉市誌)。地内には社寺に関する小字名が2割に及び,特に天神免・地蔵免・仁王免・司録神免・六社免などの免租田を意味する地名が多い。
【馬場村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【馬場(近代)】 明治22年~現在の大字名。
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![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7213886 |