100辞書・辞典一括検索

JLogos

13

彦山川
【ひこさんがわ】


田川郡添田町から直方(のおがた)市へ流れる1級河川。流長36.7km,流域面積329.4km(^2)。遠賀(おんが)川水系に属する。大分県との県境をなす英彦山山系に発する吉木川・汐井川・深倉川などを集めて添田町落合で彦山川となり北流,以後,添田町内で別所川内川・駒鳴川・一ノ宮川・畑谷川・不動川,田川市と田川郡方城町の境界で金辺川,田川郡の金田町で中元寺川,赤池町で福智川などを合わせ,直方市直方で遠賀川に合流する。彦山川は,田川地区から隣接地区へ通じる,峠を通らない唯一の交通路で,明治期までは農産物・石炭の輸送に盛んに利用された。最盛期には遠賀川水系に3,000艘のかわひらた(川艜)が活動し,田川地区だけで860艘あったという。水量も現在より多く,船着場として中元寺川の弓削田・糸田,彦山川の伊田・赤池がにぎわい,遠賀川・堀川を経て北九州市の若松地区まで石炭を運んだが,水運は現在行われていない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7214182