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普門院
【ふもんいん】


朝倉郡杷木(はき)町志波にある寺。真言宗大覚寺派。広大山観音寺と号す。本尊は十一面観世音菩薩。寺伝によれば,天平19年聖武天皇の勅願により行基が開創し,山院号は聖武天皇の勅号によったという。大同2年唐より帰国した空海が,行基の芳触を慕い当寺に滞在し真言秘法を修したとも伝え,延喜式内社の麻氐良布神社の神宮寺でもあった。のち斯波時勝が再興したが,応仁年間の兵火により文書・什宝などを亡失。永禄7年に吉瀬主水助方繁が再興し,その後天正年間に小早川隆景が修理し,慶長年間には栗山利安が重修するなどの保護を受けた。本尊十一面観音立像(平安後期作)および本堂(創建は鎌倉期)はともに国重文。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7214490