細峰
【ほそみね】

旧国名:筑前

(中世)南北朝期に見える地名。筑前国早良(さわら)郡のうち。この時代当地は，大宰府の占拠をめぐる少弐氏と征西将軍宮懐良親王を奉ずる菊池氏との合戦地となっている。正平16年９月日の深堀時勝軍忠状によると，同年７月筑前長鳥山に陣していた菊池勢は，８月，「本陣飯盛細峰城」より出陣した少弐頼国・松浦勢を油山に攻めており（深堀文書／天満宮史料11），当地には少弐氏の守る細峰城があったことがわかる。また同年９月日の竜造寺家平軍忠状には，少弐方の家平が「為細峰之御陣，日夜致合戦訖」と見える（竜造寺文書／同前）。福岡市西区の飯盛山付近の地名と考えられる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7214596