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発心城
【ほっしんじょう】


戦国期の山城。久留米市草野町草野,浮羽郡田主丸町中尾,八女(やめ)郡上陽町上横山の西浦田にかけて所在。県史跡(昭和48年指定)。久留米市の東部,高良山を最西端とする耳納山地の発心山山頂を中心に,東西約350m,南北約300mの間に,本丸・出丸・見張り台・空堀・土塁などが所在。天正6年,草野家清(鎮永)によって築かれた。草野氏は,鎌倉初期から天正年間まで草野地方に勢力を振るった。戦国期には大友氏に属していたが,天正6年,日向耳川の戦いで大友氏が島津氏に敗北すると,草野家清は,大友陣営を離れて,肥前の竜造寺氏に通じ,代々の居城であった竹井城のさらに高所に発心城を築いて立籠った。その後,大友氏・秋月氏らが攻撃したが抜けず,難攻不落を誇った。しかし,天正15年,豊臣秀吉の九州出兵に際し,家清は秀吉に誘殺され,発心城も廃城となった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7214603