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本郷村
【ほんごうむら】


旧国名:筑後

(近世)江戸期~明治9年の村名。筑後国御原郡のうち。本郷枝村ともいう。筑後川支流の小石原川下流域の平地に位置する。筑前国に接する地。江戸中期以降,本郷町が東本郷町・西本郷町・本郷村(本郷枝村)とに分かれたことにより成立。久留米藩領。高橋組に属す。村高は,「在方諸覚書」の古高1,417石余,「旧高旧領」1,429石余。なお,「天保郷帳」では本郷町としてのみ記される。平坦な水田地帯で,文化4年の田84町余・畑8町余(農政農民史料集)。小石原川に設けた枝村井堰で取水し,枝村用水で灌漑した。この用水はさらに小石原川をくぐり,栗田地区も灌漑した。嘉永7年櫨実を高橋組総生産高3,789斤余中1,037斤余を生産(豊田家諸日記)。宝暦4年一揆では,庄屋七郎右衛門の会所でたんす・帳面などが押し取られる(高橋音門筆記)。地内今川には安永6年勧請の竈門神社が鎮座。慶応3年には潜伏キリシタンが9人いた(邪宗門一件口書帳)。明治9年栄田村の一部となる。現在の大刀洗町栄田の西部にあたる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7214635