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松崎藩
【まつざきはん】


旧国名:筑後

(近世)江戸期の藩名。江戸前期に筑後国御原郡松崎に居館を置いた外様小藩で,久留米藩の支藩。寛文8年久留米藩3代藩主有馬頼利の遺領のうち御原郡内1万石が義弟(2代藩主有馬忠頼の義子)有馬豊範に分与され,豊範は松崎に居所を営んで当藩が成立した。所領は横隈・津古・三沢・力武・大保・大板井・小板井・大崎・寺福童・山隈・乙隈・干潟・吹上・井上・上岩田・下岩田・稲吉・鵜木・高樋村の19か村で,豊範ははじめ居館を横隈町に設けたが,寛文9年領内の中央部に位置する山隈原の松崎に新居館と城地を構築した。しかし,豊範は,実姉の夫である陸奥窪田藩主土方雄隆の家中騒動を親族として仲裁しなかったとして咎められ,貞享元年領地を収公され廃藩となった。松崎に御代官所が置かれていたが,元禄10年本藩である久留米藩(4代有馬頼元)に返還された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7214738