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松本村
【まつもとむら】


旧国名:筑前

(近世)江戸期の村名。筑前国遠賀(おんが)郡(寛文4年御牧(みまき)郡が改称)のうち。松之本村・松之元村とも書き,「まつのもとむら」ともいった。遠賀川左岸の平野部に位置する。地名の由来は,かつて3本の松苗が三宝(仏・法・僧)をかたどって植えられて三本松と称されていたが,のちに転訛したものという(遠賀村誌)。明暦元年広渡村から分村して成立したといい,以後は同村の枝郷として村名が見える。福岡藩領。村高は,「元禄国絵図」703石余,「天保郷帳」134石余。なお,「天保郷帳」には松平村と見え,誤記されたものと思われる。地内には,文明年間に須藤駿河守行重が再建したという松風山延命庵と号する地蔵堂があり(続風土記拾遺・遠賀村誌),ほかに貴船神社がある。「旧高旧領」「地理全誌」に村名は見えず,明治15年には今古賀村の小名となっているところから,幕末・維新期に同村に編入されたと思われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7214761