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三池港
【みいけこう】


大牟田市新港町にある重要港湾。市の南部に位置し,有明海に面する。三井鉱山が海上輸送ルートの効率化を図るため,石炭積出港として,明治35年に築港工事に着手,376万円の巨費を投じて,6年後の同41年3月に竣工した。同年4月には開港場に指定され,有明海沿岸では最大の港として発展した。有明海は干満差5.5mに及ぶ浅海で,干潮時には広大な干潟が出現するため,築港工事には種々の技術的困難を伴ったが,砂浜海岸を深く掘り込み,出入口に閘門を設ける方法により干潮時にも水位を保つ港が造られた。昭和46年に県管理へ移行するまで三井鉱山の私港として機能したが,県移管後も港湾施設は同社(三池港務所)の所有で,実際上の管理運営も同社が行う。現在の三池港は外港・内港および船渠の3区からなり,石炭荷役施設・貯炭場,内港北岸壁・同南岸壁,オイルタンカー用桟橋・貯木場などを持つ,有明海沿岸最大の港となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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