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御笠西郷
【みかささいごう】


旧国名:筑前

(中世)鎌倉期~南北朝期に見える郷名。筑前国御笠郡のうち。三笠西郷とも書く。「安楽寺草創日記」によれば,建永元年5月に七条院(藤原殖子)は,新立の安楽寺新三重塔へ青木荘荒野等とともに「三笠西郷兵馬田」を寄進している(太宰府神社文書/天満宮史料7)。観応3年2月日写の安楽寺領注進状案(太宰府天満宮文書/南北朝遺3339)に「御笠東西郷」と見え,南北朝期に安楽寺領として存続していたことが知られる。文和2年8月7日,一色直氏の弟範光は,「三笠西郷内片野村〈小河六郎跡〉」の地頭職を天満宮へ寄進し,神威によって賊徒征伐,将軍家繁昌以下を祈願している(同前/同前3583)。当郷は,太宰府市の観世音寺の南方片野を含む地域と推定されるが,具体的な郷域は未詳。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7214823