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水崎
【みずさき】


旧国名:筑前

(中世)室町期~戦国期に見える地名。筑前国志摩郡のうち。永享年間頃と考えられる年未詳11月29日の大友親綱感状(改正原田記付録/大友史料10)によれば,水崎城衆中が水崎城において大友氏側として奮戦したことが知られるが,おそらく水崎城は水崎の地に築かれた城郭で,また合戦の相手は大内氏であろう。この地はたびたび戦場になったようで,永正4年2月11日の大友親治感状および同年2月23日の大聖院宗心感状によれば,同年1月25日の「水崎合戦」では大友氏側の是松新兵衛が軍功をとげたが,西徳王丸の父は戦死した(同前/同前14)。享禄4年11月12日の大内氏奉行人連署感状によれば,同年10月にも水崎城衆と大内氏側の王丸兵庫允(助)とが合戦している(児玉韞採集文書/怡土荘史料)。近世初期には水崎村が形成され,慶長3年1月11日付の「志摩郡 石田治部少輔様御時物成」と記された検地帳(朱雀文書/県史資料10)では「高千七百六拾五石壱斗七升七合」としるされている。現在の福岡市西区太郎丸のうち水崎に比定される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7214859