水谷
【みずたに】

(近代)昭和57年～現在の福岡市東区の町名。１～３丁目がある。もとは東区松崎・名島の各一部。町名は字名による。地内には宝暦14年築立のため池があったが（地理全誌），今はない。ほぼ全域が住宅地。２丁目はかつての前松原（舞松原）にあたり，景勝香椎潟に臨む海岸線であったが，埋立てがすすみそのおもかげは全くない。香椎宮頓宮には万葉集の歌碑があり，その１つ大伴旅人の歌に「いざ子ども香椎の潟に白妙の袖さへぬれて朝菜摘みてむ」と，香椎潟が詠まれている。昭和初期までは潮干狩もできたという。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7214863