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蓑島
【みのしま】


旧国名:豊前

今川・祓川の河口に位置する。以前は今井文久新田の沖合350mの周防(すおう)灘に浮かぶ島だったが,昭和28年蓑島干拓が完成して完全に陸続きになった。地名は,島がなだらかな3つの山からなるため三島と呼ばれたのを,蓑の雅字に替えたものといわれる。「豊前国古史地名考」には「沓尾村の沖にあり,潮満ちれば,海上に浮び,潮干れば沓尾の崎より続て,平砂の地となる」と記される。また「京都郡誌」に「蓑島は三島なり。北なる島は子島または天神島という」とあり,「豊前遠鏡」には「島名,土人伝には此島三つ尾の形なれば,三ツ島なりといへり。さるに蓑となしし事桃考えるに,かの神田の小島を万葉集なる笠縫島と云説に,歌人のおもひよせて,蓑と云起しけるにすがりて,転字せしにやあらん」とある。蓑島は北九州の三津の筆頭にあげられた要港。草野津の入り口を占める要地にあったため,都と大宰府を行きかう官人たちの目をひいた。当地を題材にした和歌には,「豊国の蓑島山の郭公頭や雨にぬれてなくらむ」「村雨に濡るる衣のあやにくにけふ蓑島の名をやからまし」「さみだれに名をたのみてや蜑船の蓑島にのみ漕とまるらむ」など,平安期の貴族趣味の歌が残っており,昔から広く世人に知られた名所だった。地内には蓑島古墳がある。
蓑島(中世)】 室町期から見える地名。
蓑島村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
蓑島村(近代)】 明治22年~昭和29年の自治体名。
蓑島(近代)】 昭和29年~現在の行橋市の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7215021