宗像郷
【むなかたのごう】

旧国名:筑前

(古代)平安期に見える郷名。「和名抄」筑前国遠賀郡六郷の１つ。筑前国には宗像郡はあるが，遠賀郡宗像郷は他に全くそれを徴する史料がない。これについては，宗像郡の誤りとする説，宗像郡内の郷であったのがのち分郡したものとみる説，片峰（中間市の字）を像宗と表記し，誤って宗像と記したとする説などがある。「中間市史」によれば，岩瀬恩光寺（中間市岩瀬）の縁起に「筑前国遠賀郡宗像庄岩瀬村　金山正覚蘭若縁起」とあるとして岩瀬村一帯を推定しているが，なお問題は残る。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7215166