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和布刈神社
【めかりじんじゃ】


北九州市門司区門司にある神社。旧県社。祭神は比売大神・日子穂々出見命・鵜草葺不合命・豊玉姫命・阿曇磯良神。関門海峡に面する九州の最突端に立地する。社伝によれば仲哀天皇9年に神功皇后によって創建されたと伝える。もとはハヤト社・ハヤトモ社と呼ばれていたが,文化6年速戸社を正式名とする。しかし和布刈神事が著名なためやがて和布刈神社と呼ばれるようになった。旧暦の大晦日深夜から行われる和布刈神事はワカメを刈り取って神前に供え,新年の豊漁を祈願するもので,そのうちの和布刈行事は県無形民俗文化財。古くは和銅3年和布刈神事のワカメを朝廷に献上した記録がある(李部王記)。社殿造営は足利尊氏,その後大内氏によって行われたと伝えるが,天正3年12月毛利氏家臣の仁保隆慰の修造の棟札が現存する。至徳元年8月7日室町将軍家・永禄4年3月27日毛利氏等の社領寄進状があり,中世では豊前国仲津郡に神領があったことが知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7215201