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薬丸
【やくまる】


旧国名:筑後

(中世)戦国期に見える地名。筑後国上妻郡のうち。永正15年3月6日豊後の大友親安(義鑑)は山門(やまと)郡鷹尾の田尻治種に「上妻郡之内,薬丸拾弐町」を与える旨を告げ,同月大友氏重臣らも連署して上妻郡代にその施行を命じた。前年11月朽網・黒木・河崎氏らが大友氏に背いた時,田尻氏が大友方として忠節を尽したのを賞したのである。大友氏は薬丸12町を闕所として田尻氏に与えたのであるが,筑紫満方から「河崎之内」であるとの異議がでたので,同年4月大友氏重臣らは河崎の内である事が明白であれば替りに別の所を給する旨報じている(田尻家譜/大日料9‐7)。年未詳の田尻氏所領不知行分坪付(田尻文書/佐賀県史料集成7)に薬丸12町を不知行地としているので結局田尻氏には給せられなかったのであろう。比定地は河崎の内とあるから八女(やめ)市・八女郡内であろう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7215317