矢矧川
【やはぎがわ】

遠賀(おんが)郡岡垣町を流れる２級河川。流長14km。岡垣町上畑字堀田から海老津(えびつ)・山田・黒山を経て，三里松原の海岸砂丘を開析して響灘に注ぐ。砂丘の内陸側低地はかつてラグーン（潟湖）が形成されていたが，砂丘の開析進行とともに江戸期頃までにはほぼ陸化し，水田となった。流域低地は同様な成因で陸化した西方の汐入(しおいり)川沖積地とともに近年イチゴの栽培が盛んで，岡垣苺の名で近隣市場に出荷される。地名は神功皇后の軍がこの地に駐留した際，大量の矢や弓を製造させた（矢を矧ぐ）ことによるという。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7215400