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若宮八幡宮
【わかみやはちまんぐう】


浮羽郡吉井町若宮にある神社。旧県社。祭神は応神天皇・仲哀天皇・神功皇后・比咩神。社伝によれば,社地は「日本書紀」景行紀に見える的邑行宮の跡という。「太宰管内志」所収の社記によれば,仁平3年に源為朝が相模国鎌倉の若宮八幡を勧請し,神宝を奉納し,社領を寄付し,祭日を定めたという。寿永・元暦年間の頃,兵火にかかり焼失したが,文治3年に町野右馬頭康倫が再興。のち再び兵火で炎上し,暦仁元年に三清清久が再興したという。問注所康行も当社を尊崇し社田を寄付した。寛正10年にも焼亡したが,寛永2年に神殿を,同11年に鳥居を,正保元年に楼門を,慶安2年に拝殿を建立。万治3年に鐘楼を建て,寛文9年には神輿を作って行幸が始まったと記す。「筑後地鑑」には生葉郡の宗廟と見え,9月29日の祭礼には老若男女の社参で市をなしたという。明治6年3月郷社,昭和10年10月県社に列格。毎年4月3日に粥占いが行われる。10月17日・18日は大祭で御神幸がある。境内の日の岡古墳(国史跡)は装飾古墳,月の岡古墳出土品は国重文。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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