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青幡神社
【あおはたじんじゃ】


伊万里(いまり)市東山代(ひがしやましろ)町長浜にある神社。旧郷社。祭神は武甕槌(たけみかづち)命・経津主(ふつぬし)命・比売大神・天津児屋根(あまつこやね)命。文久2年2月5日に源融夫妻・渡辺久夫妻・松浦直夫妻・松浦披夫妻・松浦囲夫妻を合祀。さらに明治40年の無格社合祀によって素戔嗚命以下6神を合わせる。社伝によれば,青幡の社号は,神功皇后三韓出兵の時に先鋒旗として軍を先導したのが青幡・白幡であるところから起こったもので,久安5年に松浦党主源太夫松浦直が松浦郡山代郷に南北百間の政庁を営んだ際,鎌倉鶴岡八幡宮より勧請したのを始まりとする。また二の宮として白幡神社も大字日尾に勧請創祀したという。以後近世に至るまで松浦党の総氏神として代々の崇敬を受けた。天正15年に松浦山代党主貞が竜造寺氏に降った後も,芦原・平戸・早岐の各松浦家は当社を氏神と仰ぎ,代替わりの時は必ず参拝したという。拝殿前の鳥居は小城鍋島の家臣田尻春種の寄進により,寛永2年に造立されたもの。境内の大クスは樹齢800年といわれ,県指定天然記念物。氏子の脇野地区では旱魃の年に大念仏を奉納。社伝によれば弘安年中以前にすでに行われていたといい,県重要無形民俗文化財となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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