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安養寺
【あんようじ】


唐津(からつ)市東唐津2丁目にある寺。浄土宗。満島山と号す。本尊は阿弥陀如来。「蓮門精舎旧記」に,京都知恩院末,唐津領満島にあり,浄土山と号し起立は天正17年,開山は玉蓮社珍誉但阿上人とみえる。「唐津拾風土記抄」には「古来より三十間に十四間除地」とあり,末寺に名古屋村高原寺があった。松浦川沿いに千人塚がある。これは慶長年間の松浦川改修工事の際,難工事のため人柱の話が出たが,当寺住職宝誉の発案で代わりに1,000本の卒塔婆が使われ工事は成功した。これにより千体仏が造られ,千仏院を建立したのにちなむ。のち千仏院は当寺内に移され,千体仏は海難除けの崇敬を集めたが,昭和16年4月,付近の民家の火災に類焼した(県災異誌)。大正9年松原から発掘されたミイラを安置する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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