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医王寺
【いおうじ】


旧国名:肥前

(中世)室町期に見える地名。松浦郡黒岩村のうち。相知(おうち)町大字黒岩の南西山麓に曹洞宗芙蓉山医王寺がある。永徳3年,妙融による開山であるが,明徳4年8月11日付の譲状に「肥前国松浦郡之内黒岩村芙蓉山医王寺住職之事」とあって,この寺の住職を開山の妙融が法嗣弟子の融能へと譲与したことが知られる(医王寺文書/曹洞宗古文書上)。つづいて,永正年間ごろのものと推定される中村方百姓一色田坪付注文によれば,数か所に「いわうし」の地名が見えることは,当時においてはこの医王寺周辺を指すところの小字名があったものかとも思われる(橘中村文書/長嶋荘史料)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7215909