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諫里村
【いさりむら】


旧国名:肥前

(近世)江戸期の村名。神埼(かんざき)郡のうち。伊佐里とも書いた(玄梁院様配分帳)。佐賀平野東部,井柳川(本戦川)流域に位置する。地名は,建武2年の東妙・妙法両寺寺領坪付注文写(東妙寺文書)に「東郷居去里」と見える条里の固有里名に由来する。佐賀本藩領。上東郷に属す。「宝暦郷村帳」「天明郷村帳」ともに1村として見える。「天明村々目録」「天保郷帳」「旧高旧領」には村名が見えず,村高は不明。慶長17年佐賀本藩主鍋島勝茂は代官小山平五左衛門尉に伊佐利ケ里の内170石余の代官給を与えている(小山家文書)。「玄梁院様配分帳」での給人・地米高は鍋島大和5石余・岡部治左衛門7石余・宮崎利兵衛40石余。文化6年夏の大旱魃に当たり,当村をはじめ周辺10か村の庄屋は,御普請方役人による箱川村・豆田村への箱川水道分水指示に対し,取消しの訴願を起こしている(箱川村・豆田村水公事願書)。鎮守は厳島姫神を祀る厳島神社。「明治7年取調帳」「郷村区別帳」ではともに吉田村の枝村として見える。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7215932