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今泉
【いまいずみ】


旧国名:肥前

白石(しろいし)平野北部,六角川南岸に位置する。有明(ありあけ)海の海退によって開拓された地域。六角川沿岸にある中津は昔は入江をなし港であった。平安期大宰府観世音寺の文書は「杵島郡中津荘延喜十年観音寺の寺領」と見え,古代中津を中心に荘園が設定されていた。中津荘については大治元年の大宰府政所下文に,この荘は31町4反30歩,その四至は,東は海(有明海)を限り,南は日目里(ひのめがり)を限り,北は大江(六角川)を限り,西は馬田里(うまだがり)の東畔を限っている,と記されている(白石町史)。平安期の有明海は当地の東方と推定され,当地一帯の陸化が進むのは奈良期以降のことで,条里制の遺構が,今泉・伊ケ代(いがしろ)・多田にわたって残存する。これは白石平野西部の条里制遺構の東限をなしている(白石町史)。
今泉村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
今泉(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7216013