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牛間田村
【うしまだむら】


旧国名:肥前

(近世)江戸期の村名。杵島(きしま)郡のうち。牛馬田村とも書く。杵島山南端の白岩山麓から塩田(しおた)川に至る平坦地に位置する。佐賀本藩領。白石(しろいし)南郷に属す。村高は,「正保国絵図」「天明村々目録」では28石余,「天保郷帳」では37石余。「旧高旧領」には見えない。貞享4年改郷村帳には「牛間田藤津郡の内」とあるが,「宝暦郷村帳」「天明郷村帳」では杵島郡のうち東冬野村の小村として見える。なお,深浦天満宮の由緒に「当社は正暦年間藤津郡久間村と牛間田村両村の氏神にして,牛間田村に鎮座せしが,中古牛間田村を杵島郡に編入せられしも,氏子は依然として両村なりしに,明治5年郡区改正に際し,冬野村を裂きて藤津郡久間村の八幡宮の氏子に入れられし故に,当社は牛間田一部落の氏神となれり」とある(杵島郡史)。水利は久間村の溜池を利用。鎮守は久間村の天満宮と塩田川沿岸の金毘羅神社。寺院は浄土真宗高明寺。船乗り業が盛んで,塩田川の牛間田港から有明海を航行し物資を輸送。「明治7年取調帳」「郷村区別帳」では深浦村の枝村として見える。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7216095