100辞書・辞典一括検索

JLogos

9

円通寺
【えんつうじ】


多久(たく)市西多久町板屋(いたや)にある寺。曹洞宗。大応山と号す。本尊は釈迦牟尼仏。「丹邱邑誌」当寺の項所載の延宝3年鐘銘に「肥前州多久邑逢春山円通禅寺者,蓋旧多久太郎宗直者建久中創焉」とあり,初めは逢春山と号した。真言宗であったが,佐賀郡朽井村玉林寺の開山無著妙融の法嗣玉翁融林により曹洞宗に転じたという。開山蔵室は無著より4代,文禄3年3月10日示寂(同書)。寺領は初め藤川内・志久両村の内で17石5斗であったが漸増し,100石となる。慶長2年竜造寺長信(次代より多久氏を称す)により寺基を固めたが,文久3年火災により焼失したといわれる(県災異誌)。その後多久氏の外護で復旧した。長信の帰依以来,多久氏代々の菩提寺となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7216183