開平江川
【かいたいえがわ】

三養基(みやき)郡三根(みね)町と福岡県三潴(みずま)郡城島町芦塚・下田の境を流れる川。延長2.5km。この川筋は戦国期には筑後川の本流で，その後南部の曲流の基部にある下田に城が築かれ，その南に城堀を開削したところ，洪水の際この部分が本流となった。「三根郡村誌」の天建寺村の項に「本村ノ西筑後国三潴郡芦塚村トノ村界ニ通シ下流ハ同村ト本郡坂口村トノ村界ニ入ル……深五尺余以テ舟筏ヲ通スルニ足ル」と記している。この川と切通(きりどおし)川の合流点にある江見は，昭和初期まで瓦や和傘を積出す河港であった。「三根郡村誌」の市武(いちたけ)村の項に「製造物　江見津ニ傘工アリ一歳製造高凡四万八千本天草島原等エ輸送ス」と記している。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7216401