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唐津線
【からつせん】


日本国有鉄道の路線名。西唐津駅から長崎本線久保田駅に至る42.5km。全線単線。明治20年代九州の鉄道敷設は大部分九州鉄道株式会社によって建設されたが,筑豊・唐津・伊万里(いまり)地方では別の会社によって建設された。その1つが当線で唐津炭田の石炭を唐津港に搬出するために建設された路線といえる。明治29年2月7日唐津興業鉄道株式会社(のちに唐津鉄道株式会社)に唐津~牛津(うしづ)間の建設許可が下付されたことに始まり,同31年12月1日西唐津~山本間9.6km,西唐津~大島間1.9km(貨物線)が開通,翌年6月13日には山本~厳木(きゆうらぎ)間12.1km,同年12月25日には厳木~多久(たく)間5.6kmが開通した。同35年2月23日,多久~大島間29.2kmが九州鉄道に買収されて唐津線と称するようになり,同36年12月14日には多久~久保田間15.2kmが開通して大島~久保田間が全通した。かつては佐賀県の経済を支えた石炭の搬出路線としてにぎわった。第2次大戦後の石炭採掘最盛期であった昭和35年をみると多久駅が1日平均2,929tで門司鉄道管理局内で2位(1位は伊田駅で2,972t),東多久駅が719tで27位であった。しかしその後順次減少し,すべての炭坑が閉山された同47年11月末からは貨物輸送も極端に少なくなった。営業係数は昭和53年度747,同39年190。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7216584