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金立神社
【きんりゅうじんじゃ】


佐賀市金立町金立にある神社。旧郷社。祭神は保食(うけもち)神・罔象女神。秦の徐福を配祀。保食神は豊受大神のことで穀物豊穣の神であり,罔象女神は美都波売神とも書き水の神とされている。金立山は標高約500m,背振山塊が佐賀平野に突き出た山であり,その山頂は古来,水分りの山霊が宿るところとして,保食と水神の神籬とされた。徐福は秦の始皇帝の命によって不老不死の薬草を求めて渡来したと伝えられる。貞観2年2月8日正六位上から従五位下となり,元慶8年12月16日従五位上となった(三代実録)。正応5年8月16日付河上宮造営用途支配惣田数注文に「金立社十丁」(河上神社文書/佐史集成1)とあり,河上神社の造営費用負担をさせられている。近世になると,佐賀平野の干拓が進んだこともあって,豊作を祈る神として藩主鍋島家による雨乞い祈願の参詣なども行われた。特に「お下り」もしくは有明海の沖ノ島参りと称する沖ノ島神幸の雨乞い浮立は大規模なものであった。また,当社では50年毎に大祭が行われ,昭和55年4月には2200年祭が挙行された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7216769