100辞書・辞典一括検索

JLogos

17

栗ノ木峠
【くりのきとうげ】


西松浦郡西有田(にしありた)町と長崎県佐世保市との境にある峠。標高650m。かつて,相浦(長崎県佐世保市)と伊万里(いまり)・有田を結ぶ交通の要所であった。峠の南にある八天岳の山頂に昭和12年佐世保軍港防衛のため,海軍の高射砲台が建設され,この峠の道路は軍用道路として重要であった。明治10年ころ,峠の西麓出身の政治家立石寛司が,相ノ浦谷の発展のため伊万里へ道を通し,経済的に密接な関係を持たなくてはならないとしてつくった道が軍用道路の前身である。なお,佐世保に軍港ができたのは,明治19年である。現在,峠の南には国見山トンネル(955m)が開通し,伊万里市と佐世保市を最短距離で結んでおり,西九州の産業と観光開発に期待されている。峠は,九州自然歩道のコースに含まれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7216834