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玄界灘
【げんかいなだ】


九州北岸の沖合いで,福岡県宗像郡大島から長崎県壱岐島間の海区。沿岸の多くは玄海国定公園になっている。博多湾の出口に玄界島(福岡市に属す)があり,この島名から名づけられた可能性が強い。古代から大陸と北九州を結ぶ交通の要路に当たっており,このことは「和名抄」に記す筑前国宗像・粕屋・那珂・怡土4郡に海部系の郷名が確認されるのも無縁ではなかろう。歴史上では寛仁3年刀伊の入寇,文永・弘安の両役における元軍の玄界灘沿岸への上陸など,大陸との密接な関係がみられ,明治38年の日本海海戦で知られる。玄界灘には浅堆が多く好漁場であるが,冬の北西から吹く季節風による漁船の被害も少なくない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7216887