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五町田
【ごちょうだ】


旧国名:肥前

塩田(しおた)川中流右岸に位置し,南西部は唐泉山北東麓の丘陵地,東北部は平地をなす。地名の由来は,和泉式部が9歳まで当地の大黒丸某に育てられ,上京して皇后上東門院に仕え,詠歌の会に故郷の養父母を思って秀歌を詠じて天皇・皇后の御意にかない,養父母養生のために田地5町歩の恩賞の沙汰があったことにちなむとの伝説がある(五町田村誌)。大黒丸屋敷跡といわれる場所に宝篋印塔があり,和泉式部が育てられた地といわれる(肥前古跡縁起)。印役宮があり,古代官道はここから塩田川南岸を通って彼杵(そのき)郡に向かったのではないかともいわれる。当地は鹿島の有馬・大村氏と武雄(たけお)の後藤氏,杵島(きしま)郡長島の渋江氏の勢力の接点で,戦略的に重要な地であった。塩田川畔に籾岳城の跡がある。殿屋敷からは高さ39cmの滑石製経筒が出土。
五町田村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
五町田村(近代)】 明治22年~昭和31年の藤津郡の自治体名。
五町田(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7216961